| 成人病検診に限らず、病気の時必ずといってよいほど尿の検査を受けることが多いものです。私たちの身体の中では、いつも古い物質が新しい物質と入れ替わっていますが、身体の中での代謝に異常があると、細胞に異常が認められ、それは血液中に溶け込み、これらは尿を中心に便にも排泄されます。 今回は尿に排泄される物質の中で代表的な尿たん白と尿潜血、尿糖およびPHについて連載したいと思います。 ◆尿たん白 腎臓や尿道などの異常を調べます。定性検査は試験紙で、定量検査は測定器を用いて1日量を測定します。 尿中に出てくるたんぱく質のほとんどは血しょうたんぱくで、その主成分はアルブミンです。血中に含まれるタンパク質のほとんどは糸球体では、ろ過されないので、尿に出てくるのはごくわずかなものです(尿に排泄されるのは1日50〜100mg程度)。 生理的尿たん白(健常人)…過激な運動、精神的ストレス、多量の肉食、熱いお湯に入浴後、月経前など一過性に増加することがある。また、起立時に出現する起立性タンパク尿。 病的…腎疾患(糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、腎結核、腎硬化症、尿路感染症、尿路結石、膀胱炎)、妊娠中毒心疾患、血液疾患、肝疾患、高熱をきたす疾患や病態に伴って出現。(特殊な蛋白尿としてBence Jones蛋白、ヘモグロビン、ミオグロビンなどがあります) 基準値…定性検査:陰性(−) 定量検査:1日量130mg以下 【参考文献】 『臨床検査提要』金原出版(株) 『患者さんに伝える臨床検査の説明マニュアル』医歯薬出版(株) | ◆尿潜血反応 腎臓や尿管、膀胱など、尿の通り道となる臓器に異常があると、尿中にわずかな赤血球が混入されて出てきます。これを尿潜血といいます。 赤血球が大量に出ているときは、肉眼でも判りますが、これは血尿となります。 尿中に試験紙を入れ、潜血があるかどうかを調べるのが尿潜血反応です。 分類…血尿には以下のような分類があります。 ※外観的に分けると→肉眼的血尿、顕微鏡的血尿、無症候性血尿(何らの症状も伴わず偶然の機会に検尿で発見される尿)、症候性血尿(何らかの臨床症状を伴う血尿) ※成分にて分けると→ヘモグロビン尿とミオグロビン尿 病的…膀胱炎、膀胱腫瘍、腎結石、尿管結石のことが多く、その他、腎臓の外傷、腎腫瘍、急性腎炎、腎結核、尿路腫瘍、前立腺腫瘍などのことがあります。 基準値…陰性(−) 【参考文献】 『臨床検査提要』金原出版(株) 『患者さんに伝える臨床検査の説明マニュアル』医歯薬出版(株) (文責:花田) |