| 一般の方があまり尿検査の中で聞きなれない検査の尿中ケトン体があります。今回は、この尿中ケトン体について掲載したいと思います。 ◆尿中ケトン体とは エネルギー源であるブドウ糖が不足すると、体は蓄えていた脂肪を取り出してエネルギーとして使用します。このとき、脂肪からケトン体という物質を作り、燃焼させてエネルギーにしますが、糖の不足が続くとアセトン体が作られすぎて血液中にあふれます。ケトーシスといい、やがて、意識障害が始まり、糖尿病性昏睡といわれる意識不明の状態に陥ります。血中に増加したケトン体は容易にケトン尿をきたします。 ◆この検査で何がわかるのか? この検査は、糖尿病の状態を見るのに用いられて、糖尿病のコントロールが不十分だと、インスリンの作用不足で糖をエネルギー源として利用できず、体の脂肪を燃やしてエネルギーとするため、血液中のアセトン体が増えてきます。糖尿病の方は常にこの検査を行ってチェックしておくことが大切です。 | ◆検査でわかること 異常値(陽性)…糖尿病・飢餓・摂食障害・内分泌疾患・脱水症・感染症 | 豆知識 | ケトン体とはアセト酢酸、アセトン、β-ヒドロキシ酪酸の総称で、尿中に排泄されるケトン体はアセト酢酸です。 ケトン体は揮発しやすい物質のため、採尿後2時間以内の新鮮な尿が適当です。 | 【参考文献】 『検査のすべて』主婦の友社 『検査値のケアのポイント』医学書院 『臨床検査法提要32版』金井出版 『臨床検査データブック 2005-2006』医学書院 (文責:花田) |