| 厚生労働省は地域医療の再生と充実の為、これまで病院の役割分担を強力に推し進めて参りました。このような中、阿久根市民病院は急性期病院としての役割分担を担っています。急性期病院とは、急性疾患や慢性疾患で急に悪化した患者さんを対象とし、手術や専門的な治療を行なうことを目的とした病院です。 つまり、急性疾患でも軽症の患者さんや慢性疾患で落ち着いている患者さんは地域のかかりつけ医の先生方に診ていただき、そこで手術や専門的な治療が必要と判断された場合に、急性期病院へ紹介していただきます。 これにより地域における医療機関の役割分担が行なわれ、地域医療の充実が図られます。もちろん救急車で搬入される緊急の患者さんも対象となります。このように地域医療の発展のためには、かかりつけの先生方や介護施設などとの連携と、それに対する住民のみなさんの理解がとても重要となってきます。 当院は平成14年度より急性期病院としての特化を段階的にすすめ、出水・阿久根・長島地域の中核病院としての機能充実に努力して参りました。その中において、かかりつけの先生方との医療連携や地域住民の方々の理解を得る努力は、当院の地域医療連携室が中心となって行なって参りました。しかしながら、その努力はまだまだ十分なものとは言えません。  円グラフは、今年10月31日〜11月12日までの2週間に、当院救急外来を受診された患者さんの数とその重症度を集計したものです。 | 受診した方の70%は比較的症状が軽く、しかもそのほとんどがかかりつけ医を通さずに直接受診された患者さんです。中等度および重症の患者さんまで合わせると、全体の81%がかかりつけ医を通さず直接受診されています。これでは、前述の医療の役割分担が機能しているとは、とてもいえない状況と考えます。 みなさまご存知のように、最近全国的に医師不足が問題となっています。当院には現在20名の医師が勤務していますが、十分な急性期医療を行うには30名が必要とされ、10名不足しています。このため、当院の医師には通常の1.5倍の業務上の負担がのしかかっています。 このような中、救急外来にたくさんの軽症患者さんが昼夜を問わず直接来院される現状では、当院医師は本来の責務である重症の患者さんへの治療に専念できないばかりか、夜十分な睡眠もとれないまま翌朝の診療に従事せざるをえない状況で、疲労困憊しています。このような状況を急いで改善しなければ、急性期病院としての機能に支障をきたす事態ともなりかねません。 このことをぜひ地域住民の方々にご理解頂き、平日昼間はまず“かかりつけ医”に、休日や夜間は、“休日・夜間当番医”(市報でご案内しています)にまず診てもらい、専門的、集中的な診療が必要と判断されたときに“かかりつけ医”や休日・夜間当番医から当院を紹介してもらうという流れを守っていただくようにお願いいたします。もちろん救急車で搬入される緊急の患者さんは例外で、直接対応いたします。 地域医療がうまく機能するかどうかは、最終的にはいざとなった時の私たち自身に跳ね返ってくる問題です。当院の受診に対するご理解とご支援をどうかよろしくお願いいたします。 (文責:東) |