《杖の選び方》 ◆杖の長さの決め方 杖の握りの高さは、体重をかけるとき適度な位置にこないと使いにくいものです。柄の長さを決めるには、次のような方法があります。どちらも大体同じ長さになります。靴はいつも履いているもので測ります。 ・杖の先を足から約15 cm外側に置いて、肘が軽く(20〜30度)曲がった状態になる長さのもの。 ・横の腰骨の1番出っぱったところ(大転子)から、足元まで垂直におろした状態の長さのもの。 ◆姿勢によっても適正な長さが異なる 腰や背中の曲がった、やや前傾姿勢の高齢者には、2〜3cm短めにするとよい場合が多いようです。おおよその長さは、いつも履いている靴を履き、前傾姿勢のまま身長を測り、2で割り3cmを加えた長さです。 ※ここに述べていることは1例です。杖の長さは個人の使用感や障害、使用場面により異なるので、あくまでも目安にすぎません。 ◆いろいろな杖の種類 ◎T字型杖(1本杖) 今、もっとも普及している種類の杖です。全体の形からT字型・L字型とも呼ばれています。折りたたみが可能な種類もあります。 ◎多脚型杖(多点型杖) 1本杖よりも一層の安定を求めて作られたものが多脚杖です。持つところは1つですが、脚が3〜4つに分かれています。着地面積が多く、安定度は高くなっています。 ◎松葉杖 骨折などで片足に体重がかけられない場合などに使用する杖です。普通は2本一組で使います。最も重い荷重に耐えられる杖です。握りと脇当ての調節が大切です。脇あては脇ではなく、脇の下から卵ひとつあける様にします。 他にはロフストランドクラッチや肘支持型杖などがあります。 | 《杖を使った歩き方 〜基本の基本〜》 ※意外に多い、杖の持ち方の間違い 杖は、【悪い足の反対の手】に持つのが正しいですが、これには意外に誤解が多いのです。利き手で持ちやすいからと右足が悪いにも関わらず、右手に持ったりするケースが大変多くみられます。悪い足と同じ側の手で持ってしまうと、足にかかる体重を和らげることができません。 |  ◆基本の使い方 1本杖を例に説明します。杖は【悪い足の反対の手】に持ちます。 1. 杖をまず、1歩手前に出します。 2. 出した杖に体重をかけながら、悪い方の足を杖と同じくらい前に出します。 3. 両足をそろえます。 ◆障害物の越え方 1.できる限りそばに近づいて立ちます。両足は揃えます。 2.杖を障害物の向こう側につきます。 3.杖に体重をかけながら、悪い方の足から先にまたぎます。敷居や溝なども同じ要領でまたぎます。 4.良い方の足と揃えます。 ここで述べていることはほんの1例です。実際に杖を選ぶ時や使用する時は、リハビリスタッフなどの専門家や福祉用具の販売店に相談するようにしましょう。 「転ばぬ先の杖」ということが言われていますが、正しい知識で、その人にあった調節をすることが大切です。 (文責:渕脇) |