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『血液検査』について

からだの『なぜ・何』では、身近な健康に関する疑問にお答えしてまいります。今回は、『血液検査』についての豆知識です。

 今月号から血液検査について話したいと思います。患者さんが病院に来られてほとんどの方が受けられる血球数計数について話しましょう。

◆赤血球、ヘモグロビン、
  ヘマトクリット値

1 赤血球とは?

 血液の中にある細胞を血球といいます。血球を大別すると、赤血球、白血球、血小板の3種類あります。その内の赤血球についてお話しましょう。

 赤血球の役目は、肺から取り込んだ酸素(O2)を全身の組織細胞に運んで、そのあと組織細胞が放出した二酸化炭素(CO2)を肺に送り返す仕事をしています。

 赤血球は骨髄で作られ、血液中に送り出されます。形状は約8μm径の中央がくぼんだ円盤状の血球で、核はありません。その寿命は約120日とされ、毎日4万から5万個/μlが作られる一方で、肝臓や脾臓で壊されています。赤血球はその中にヘモグロビン(Hb)を持っていて、酸素を運ぶ重要な働きをしています。

2 この検査で何がわかるのか?

 血液中の赤血球の数はほぼ一定に保たれますが、もし数が少なくなると、酸素を運搬する能力が低下するため、全身への酸素の供給が不足してしまいます。これが貧血です。逆に赤血球が多すぎる人もいます。これが多血症といい、血液が固まりやすく、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなります。

*異常値の症状と疾患

◆高い…
(身体症状) 赤ら顔 頭痛 出血
(疾  患) 真性多血症
       二次性赤血球増多症 
◆低い…
(身体症状) 立ちくらみ めまい
       息切れ 動悸
(疾  患) 鉄欠乏性貧血
       再生不良性貧血
       悪性貧血 白血病

◎基準値(当院)
 赤血球数…376〜500×10,000/μl
 ヘモグロビン…11.3〜15.2g/dl
 ヘマトクリット…33.4〜44.9%

3 貧血の成因と種類



産生障害 再生不良性貧血
骨髄異形成症候群
白血病
成熟障害 鉄欠乏障害
巨赤芽球性貧血
破壊亢進 溶血性貧血
喪失 大量出血
体内分布
異常
脾腫

 血液単位容積あたりのヘモグロビン濃度が減少した病態を貧血といいます。

 WHOの定義では男性で13 g/dl未満 女性で12 g/dl未満を貧血とします。

 貧血として最も多いのは、鉄欠乏性貧血で、女性の約1割に起きます。

 鉄欠乏を起こす原因には、婦人科疾患(過多月経、子宮筋腫など)や消化器疾患(胃がん、大腸がん、潰瘍性大腸炎など)は多く、そのほかには偏食や吸収不良もあります。

 鉄欠乏性貧血のほかには、再生不良性貧血、巨赤芽球性貧血、自己免疫性溶血性貧血、急性白血病などがあります。

1.赤血球の産生が低下すると再生不良性貧血になる。 
2.ビタミンB12や葉酸が欠乏すると巨赤芽球性貧血となる。
3.赤血球自己抗体による自己免疫性溶血性貧血もある。
4.赤血球が多い赤血球増多症では、原因のわからない真性多血症に注意します。

【参考文献】
『検査のすべて』主婦の友社
『検査値のケアのポイント』医学書院
『臨床検査法提要32版』金井出版

(文責:花田)

 


編集後記

 師走に入り、何かと忙しい日々が続いています。インフルエンザも例年より早い流行予測になっているようです。

 風邪にも負けず、元気で新しい年を迎えることができると良いですね。

(上垣)



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