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市民公開シンポジウム
「医療についてみんなで語ろう会」開催

医療安全室長 木山 淳子

 氷雨の中、去る2月2日標記シンポジウムが120余名の参加を得て、阿久根市民会館で開催されました。

 開催に際し、田辺院長が阿久根市民病院での最新医療の一例として、循環器疾患や脳血管疾患の造影・治療や、CTスキャンやMRIなどを取り上げ、高度治療・検査には、それぞれメリットも大きいが、それによる副作用、合併症の危険性も提示。一方、日進月歩する医療・医学は飛躍的に国民の平均余命を延し、世界一の医療水準に押し上げた事は、世界に誇れることでありますが、医療は無限大に使えるものではないし、医療資源の有効活用こそ、今後の地域医療を守る最大の施策であることを強調されました。

 更に、病院の運営の現状は、医師不足・看護師不足・採算不足といった三大疾患に冒されています。

 中でも、医師不足が深刻であることを都市部と地方の100床当たりの医師数で例示しました。特に勤務医師の疲弊問題は、阿久根市に限らず、社会的問題としてマスコミ等でも取り上げられています。政治的対策が喫緊の課題です。

 日本は、国民皆保険、フリーアクセスという世界に例を見ない素晴らしい医療システムが、長い歴史の中で作り上げられて来ていますが、国家財政の逼迫の中で、医療・福祉などの社会保障政策の財政的締め付けは、医療側、患者側問わず医療の崩壊に繋がる恐れがあることが危惧されます。

 社会問題化している、昨年10月の「妊婦たらい回し事件」、大阪堺市の「全盲入院患者公園放置事件」「終末期問題」を話題提供し、市民・行政・消防・かかりつけ医・病院勤務医の六名のシンポジストが、それぞれの立場で意見を述べられました。

 「妊婦たらい回し事件」に関しては、シンポジスト全員から「あってはならないこと」、「怒りを感じる」などの意見があった反面、妊婦検診を出産間近まで受けていなかったことや、都会であり、救急病院が複数あるといった甘い認識のもとでの受け入れ拒否など、患者側・医療側双方の問題点が述べられました。

 「全盲入院患者公園放置問題」に至っては、医療側の倫理観の欠如も然る事ながら、医療費滞納、入院中の院内規則違反など、患者本人の倫理観の欠如、そして、再三に渡る転院先の確保不成立など政策的問題点として取り上げられました。

 「終末期問題」については、阿久根市民病院の緩和ケア病棟の開棟を絶賛され、話題は、尊厳死問題までわたりました。

 田辺院長は、患者側・医療側・行政側三立して初めて地域医療は成立するものであり、それぞれの立場で、それぞれ理解しあいながら推進していくものであることをまとめとし、今後頻繁に市民を含めたあらゆる立場の方々と共に意見交換を行いながら、地域医療を守っていきたいとまとめました。


「緩和ケア病棟」開設のご案内

母なる海に抱(いだ)かれて

(おだ)やかな時(とき)が流れる

そのような日々を支えます

 

 人生最大のイベントである死に際して、これまでは、ご本人もご家族も不本意で悔いの残るお別れであろう、と思われることがしばしば経験されました。われわれ医療者にとっても十分なお世話が出来ないままにお送りせざるを得ないことが度々ありました。

 そこで、当院では“この地域のみなさんに悔いのない終末期を過ごしていただきたい”という想いから、「終末期の苦痛を和らげる緩和ケア」について学習を深めてまいりました。

 このたび、永年の念願でありました緩和ケア病棟を1月より開設いたしました。地域の医療機関との緊密な連携のもと、患者さんやご家族の満足度の高い終末期医療をめざしスタッフ一同努めてまいります。

■緩和ケア病棟とは?

 がんの終末期患者さんに穏やかな日々を過ごしていただくお手伝いをする病棟です。不本意な臨終や悔いの残るお別れとなることのないよう、患者さんやご家族の苦痛を和らげ、その人らしく穏やかな充実した時間を過ごせるよう援助するものです。そのため、さまざまな専門家が患者さんを理解し、病状を共有し、ケアを行ってまいります。患者さん・ご家族をチーム一丸となって支援します。


■入院のために必要な条件

 悪性腫瘍の治癒を目的とした治療が終了し、疼痛及び末期の諸症状の緩和がより必要な段階にあること。更に患者さん本人が病名・病状についてよくご存知であることが望ましいと考えています。

 (諸事情によりそうでない場合でも、患者さんが正確な説明を希望されたときは、原則として誠実に事実をお答えする方針であることを、ご家族の方へご理解いただきたく存じます)

■入院までの流れ

 原則として“かかりつけ医”より紹介状を記入してもらいます。次に患者さん、あるいはご家族が、入棟申込書を記入し、当院緩和ケア担当医を受診します。医師、看護師等による入棟判定会議で決定されたら、入院日をお知らせ致します。

 詳しくは地域医療連携室または緩和ケア病棟へお問い合わせ下さい。電話でのお問い合わせは、下記病院代表を通じて行えます。また阿久根市民病院のホームページからメールにてもお問い合わせいただけます。

 TEL 0996-73-1331(代表)

■入院費について

 入院費用は社会保険や国民健康保険など各種健康保険が適用されます。よって医療費、食事療養費、病衣代、また特別室に入棟された際は差額ベッド代がかかります。なお、高額療養費助成制度や所得により食事代が軽減される制度も適用されます。

(文責:岩崎)


*緩和ケア病棟(3F)ご案内*


◆特別室
◆個室
◆ラウンジ
◆屋上ガーデン

患者さんの権利
〜阿久根市民病院は患者さんの権利を尊重します〜

1. 誰でも良質な医療を公平に受ける権利があります。
2. 個人の尊厳は、医療行為のあらゆる場面において尊重されます。
3. 医学的な状態、診断、処置その他の個人情報は保護されます。
4. 治療・検査の方法、薬の内容等について十分な情報と説明を受け、理解した後、
  同意・拒否を選択する権利があります。
5. 診療情報等に記録された自己の診療内容について、本院の規則により、
  情報の提供を受ける権利があります。


*病院ボランティア募集*

 阿久根市民病院では、患者さんのQOLの向上、地域の人々への病院理解、病院職員への啓蒙などを目的としてボランティアを募集しています。

■活動内容
1. 身の回りのお世話

花を生ける・水を替える、箸・湯のみの洗浄、下膳、お茶くみ、食事介助、洗濯、買い物、洗髪、入浴介助、床頭台の清掃、ゴミ捨て

2. 話し相手
筆談、手話、本を読む等

3. その他
院内の案内、散歩に連れて行く、ベッドの移動、荷物の搬送、清拭タオルのローリング、草刈、花壇の整備等

(応募・お問い合わせ)
出水郡医師会立 阿久根市民病院 総務課まで
TEL 73−1331(内線 370・371)

※どうぞお気軽にお問い合わせください。



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