表紙 1・2・3ページ 4・5ページ 6・7ページ
表紙へ 広報誌トップへ 阿久根市民病院トップへ



『血液検査』について

からだの『なぜ・何』では、身近な健康に関する疑問にお答えしてまいります。今回は、前回に引き続き『血液検査』についての豆知識です。

*血小板数

■血小板の働き

 血小板は止血機構になくてはならないものであり、出血に際しては血管壁と血小板が最初に働き、次いで凝固系が活性化されて強固な血栓を形成し、止血が完了します。

 血小板には1.粘着能、2.放出能、3.凝集能の3つの機能があります。

 わかりやすくお話しますと、何らかの原因で血管が傷つくと、血管内が破れて膠原繊維が露出したところに、血液中にある血小板が集まってきてくっつき、塊を作って傷口をふさぎ、出血を止める働きをしています。そのときいろいろな物質を放出して、強固な血栓を作る作用をします。

 血小板も他の血球と同じように、産生と破壊のバランスの上で成り立っています。骨髄で産生され、一定の寿命(約10日)がくると脾臓を中心とする網内系で破壊されます。これらのバランスが何らかの理由によって壊れると、末梢血中の血小板数が増減することになります。

■血小板数の減少する機序

1.産生の低下 2.破壊の亢進

 骨髄での血小板を作る能力が低下するものには、再生不良性貧血と急性白血病に代表されます。ウイルス疾患や薬物によるものもあります。

 血小板が壊れるものとしては、免疫学的原因による特発性血小板減少性紫斑病(ITP)や、どんどん小さい血栓が作られ、血小板を使ってしまう血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)や、播種性血管内凝固症候群(DIC)があり、脾臓の機能が亢進によるものも挙げられます。また、血小板減少には、採血から測定までのテクニック的原因で起こるもの、採血管抗凝固剤によるEDTA依存性偽血小板減少症も注意が必要です。

 薬剤による血小板減少に注意すべきものに、造影剤、抗菌剤、抗がん剤、免疫抑制剤、抗血小板薬、インターフェロン、抗てんかん薬など、特にチクロピジンによる血栓性血小板減少性紫斑病、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT) このヘパリンの影響はヘパリンを大量に使用する患者のみならず、ヘパリンロックでも発症することが知られています。

■血小板数の増加する機序

 骨髄増殖性のものに本態性血小板血症、慢性骨髄性白血病、真性多血症などがあります。

 反応性に現れるものに出血、鉄欠乏性貧血、摘脾、手術があり、その他に関節リュウマチ、悪性腫瘍があります。

◎基準値 13.1万〜36.2万/μl

【参考文献】
『検査のすべて』主婦の友社
『検査値のケアのポイント』医学書院
『臨床検査法提要32版』金井出版
『最新 臨床検査のABC』日本医師会
『臨床検査値読み方考え方のポイント』新興医学出版社
『標準臨床検査医学』医学書院

(文責:花田)


*お知らせ*

意見箱について

 当院では、総合受付、各病棟の患者食堂など院内8カ所に意見箱を設置しております。

 当院へのご意見・ご要望などをお寄せ下さい。なお、回答・検討・改善事項を各フロアの掲示板に掲載していますのでよろしくお願い致します。


編集後記

 スギ花粉の飛散がニュースや天気予報で取り上げられる季節となりました。花粉症の方には辛い時期だと思います。そしてこの時期は春が近づいてきているということでもあると考えます。寒い日が続いていましたがようやく暖かい春を迎えようとしています。

 暖かい春は待ち遠しいですね。しかし季節の変わり目であり、いろいろと忙しい時期でもあります。気温の変化や日々の疲れなどで体調を崩しやすいので栄養、休養など十分にとり体調に気をつけてお過ごしください。

(針原)



表紙へ 広報誌トップへ 阿久根市民病院トップへ