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『血液検査』について

からだの『なぜ・何』では、身近な健康に関する疑問にお答えしてまいります。今回は、前回に引き続き『血液検査』についての豆知識です。

 今月号は、生体防御に働く白血球について掲載します。

◆白血球

 血液の中にある細胞を血球といいます。血球を大別すると、赤血球、白血球、血小板の3種類あります。その内の白血球についてお話しましょう。

 白血球には好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球の5種類があります。白血球の働きは、体外から入ってきた細菌やウイルス、異物、体内に生じた不要物質などを細胞の中に取り込んで分解したり(食作用)、抗体をつくって退治したり(免疫反応)しています。

白血球の種類とその働き

リンパ球…異物を見分ける能力を持っていて、攻撃・破壊して病気を防ぐ。異物(抗原)に対する抗体をつくって、異物を包み込み、好中球が食べやすい形にする。一度侵入した外的を記憶して、再び侵入すると、すぐに抗体を作って攻撃する。

単球…細菌などの異物を食べ(貪食作用)てしまうとともに、その特徴をリンパ球に知らせる。

好中球…抗体が包み込んだ異物を細胞内に取り込み、退治してしまう。

好酸球…ヒスタミンなどの作用で増加し、粘膜を障害するなどして、刺激に過敏に反応する。免疫にも関与しているが、アレルギー反応をさらに強くする働きもある。

好塩基球…ヒスタミンやヘパリンなどの物質を放出して、血管を拡張し浸透性を高めて、むくみを起こしたり、粘液分泌を増やして外敵を防ぐ働きをする。一方ではアレルギー反応を引き起こす。

高頻度に見られる疾患

 白血球が増える原因として最も多いのは、細菌感染や炎症性疾患です。

→この場合には、増加している白血球の多くは好中球です。

 白血球が増加し、かつ幼若な細胞の見られるときには白血病の可能性があります。

 白血球が減少するのは、再生不良性貧血、白血病などのことが多いです。

→薬物の副作用であることもあり、要注意。

重要な病態・疾患を見逃さないためのチェックポイント

1)感染症や炎症では、白血球数は経過とともに改善します。もしも白血球が増加を続けるような場合には、炎症がおさまっていないことと、白血病などの血液悪性腫瘍を考えます。

2)薬物による白血球減少は重症の感染症を引き起こすことがあります。抗甲状腺薬、抗菌薬、消炎鎮痛薬など、白血球減少を引き起こしうる薬物は数多くあります。薬物療法を受けている患者さんで発熱、咽頭痛などの症状が見られた場合には、血液検査を行って確認するといいでしょう。

3)全身性炎症反応症候群
(systemic inflammatory response syndorome;SIRS)

※重症疾患を早期に判定するための判定基準です。

白血球数…12,000以上 または
4,000以下 幼若白血球10%以上

体  温…38℃以上 または 36℃以下

脈拍数…90/分以上

呼吸数…20/分以上 または
PaCO2 32mmHg以下

*以上の4項目のうち2項目を満たす場合をSIRSといいます

 重症の感染症、膵炎、熱傷、外傷などでは、サイトカインの産生が過剰となり、早期に出現する症候。

(参考値)

 男性…3,900〜9,800/μl
 女性…3,500〜9,100/μl

【参考文献】
『検査のすべて』主婦の友社
『検査値のケアのポイント』医学書院
『臨床検査法提要32版』金井出版
『Clinical Nursing Guide 22 臨床検査』メヂィカ出版

(文責:花田)