はじめに

2020年4月より赴任となりました脳神経外科の岡田朋久です。早いもので3年が過ぎ、4年目になりました。
2022年4月より、鹿児島大学病院脳神経外科医局より新たな派遣医師を迎え、３人体制となり、1年が過ぎました。
当院での脳神経外科診療の拡充の年となったことをご報告申し上げます。

外来

変わらず、紹介型の外来となっております。月曜日は午後のみ、火曜日から木曜日は全日制で行っております。
その他時間外、救急外来患者につきましては、原則24時間365日対応としております。

脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患や脳腫瘍、てんかんや神経痛などの機能的疾患、頭部外傷、水頭症、感染症など、頭蓋内疾患、脳神経外科領域の疾患であれば、全て対応としております。また鹿児島大学病院脳神経外科とも連携しており、さらなる高度医療を要する疾患であれば、大学病院、あるいは連携施設への紹介や転送もお願いすることがございます。

2022年の外来患者数は、2964人、内初診患者数は373人でした。

入院

急性期病棟である7階病棟と、回復期リハビリテーション病棟である4階病棟、また術後、重症度や緊急性の高いものは３階のHCUと、この３つが主な病棟となっております。予定手術やカテーテル検査目的などの待機患者も増加しておりますが、やはり大部分が脳卒中を起こされた方で、緊急で入院されております。脳梗塞の超急性期治療として血栓溶解療法を実施された方や脳出血、くも膜下出血に対する手術治療をされた方はHCUでの管理を行い、また脳梗塞や脳出血の急性期治療として、7階病棟での入院治療、その後状態が安定し次第、回復期リハビリテーションを行うため4階病棟への転棟、そして退院、場合によっては慢性期病院への転院という流れで、まさに脳卒中においては、当院でほぼ全てを担うことが可能となっております。

月曜から金曜まで毎朝回診を行い、週に1回、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカーの多職種でカンファレンスを行っており、入院患者一人一人の治療方針や退院に向けたゴール設定などを検討し、チーム医療の質は向上しております。

2022年度の入院患者数は、391人でした。

2022年度　入院患者数

脳腫瘍

血管病変

慢性硬膜下血腫

頭部外傷

機能的脳神経外科

感染症

水頭症

その他

合計

手術

月曜日を予定手術日としておりますが、2022年は、年間130件の実施となりました。やはり人員が増えたことにより当院での手術件数は格段に増加いたしました。緊急手術の件数も多かったのですが、麻酔科の先生方や手術室スタッフの協力なしにはなし得なかったことだと思います。この場を借りて、厚く御礼を申し上げます。緊急の血腫除去術、慢性硬膜下血腫に対する穿頭術など、緊急手術を要する症例が増え、また未破裂脳動脈瘤に対するクリッピング術や水頭症に対するシャント造設など、待機手術の件数も保持しております。

血管内手術については、鹿児島大学病院や鹿児島市立病院、川内市医師会立市民病院にいらっしゃる血管内治療専門医の先生をお招きして、他の専門施設同様の手術治療を行っております。血管撮影室の使用率も上がり、2022年は頸動脈ステント留置術や未破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓術など手術症例が24件、脳・頚部血管撮影検査48件を含めますと、年間72件の使用となりました。血管造影室スタッフにもこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

2022年度　手術件数

開頭術

穿頭術

短絡術

頭蓋骨形成術

気管切開術

その他

血管内手術

合計

人事（2024年4月現在）

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