平成27年度病院指標
用語解説
在院日数 | •初回入院年月日から最終退院年月日までの延べ日数を表します (平成27年4月1日に入院し、平成27年4月2日に退院した患者さんの 在院日数は2日となります) |
---|---|
患者数 | 一連の入院を一患者としてカウントします |
―(ハイフン) | 10未満の数値の場合は ―(ハイフン)を表示しています |
病院指標項目
年齢別階級別退院患者数
年齢 区分 |
0歳~ | 10歳~ | 20歳~ | 30歳~ | 40歳~ | 50歳~ | 60歳~ | 70歳~ | 80歳~ | 90歳~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 11 | 62 | 45 | 68 | 137 | 337 | 802 | 1145 | 1161 | 208 |
定義
平成27年度に一般病棟を退院した患者さんを10歳刻みで年齢階級を表示、集計しています。また、入院時点の年齢で表示しています。
解説
高齢者の多い地域柄、60歳以上の患者さんが8割を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
循環器内科(070)
DPC コード |
DPC 名称 |
患者数 | 平均 在院 日数 (自院) |
平均 在院 日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
050050xx99100x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 処置等1_1あり 処置等2_なし 定義副傷病_なし |
237 | 3.44 | 3.07 | 0.84% | 71.67 |
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 処置等1_1なし、1,2あり 処置等2_なし |
194 | 5.67 | 4.87 | 0.00% | 72.18 |
050050xx99200x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 処置等1_2あり 処置等2_なし 定義副傷病_なし |
191 | 3.45 | 3.22 | 0.00% | 72.14 |
解説
患者数が最も多い名称は、循環器内科の心臓カテーテル検査治療(狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術処置等1_1あり 手術処置等2_なし 定義副傷病_なし)です。県内でも狭心症、慢性虚血性心疾患に対する心臓カテーテル検査治療を多く取り扱っています。
消化器病センター(060)
DPC コード |
DPC 名称 |
患者数 | 平均 在院 日数 (自院) |
平均 在院 日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
150010xxxxx0xx | ウイルス性腸炎 処置等2_なし |
66 | 8.36 | 5.50 | 0.00% | 60.18 |
040080x099x0xx | 肺炎、 急性気管支炎、 急性細気管支炎 (15歳以上) 手術なし 処置等2_なし |
66 | 16.48 | 14.34 | 19.70% | 77.97 |
060100xx03xx0x | 小腸大腸の良性疾患 (良性腫瘍を含む) 内視鏡的消化管止血術等 定義副傷病_なし |
56 | 3.14 | 2.76 | 0.00% | 67.95 |
解説
ウイルス性腸炎と肺炎等の呼吸器系疾患を多く診察しています。呼吸器系疾患に関しては、呼吸器を専門に扱う科がないため、初診時診察した科が診療を行うことになっています。1人体制の診療科もあるため、たくさん先生のいる診療科に偏って呼吸器系疾患を治療しているのが現状です。また、専門医がいないため転院率も高くなっています。
整形外科(120)
DPC コード |
DPC 名称 |
患者数 | 平均 在院 日数 (自院) |
平均 在院 日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
160800xx01xxxx | 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 |
93 | 41.94 | 28.70 | 23.66% | 84.89 |
160690xx97xxxx | 胸椎、腰椎以下骨折損傷 (胸・腰髄損傷を含む) その他の手術あり |
69 | 38.52 | 21.52 | 4.35% | 79.74 |
070230xx01xxxx | 膝関節症 (変形性を含む) 人工関節再置換術等 |
52 | 40.88 | 27.21 | 0.00% | 75.81 |
解説
転院率が最も多い名称は、整形外科の大腿骨骨折・手術あり(股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等)です。9割以上が70歳以上の高齢者です。平均在院日数に関しては、全国平均より長く入院していることがわかります。当院は回復期病棟を持っているためリハビリを行ってから退院する患者さんが多くを占めています。そのため、平均在院日数が長くなる傾向にあります。
脳神経外科(150)
DPC コード |
DPC 名称 |
患者数 | 平均 在院 日数 (自院) |
平均 在院 日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
010060x099030x | 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 処置等1_なし 処置等2_3あり 定義副傷病_なし |
65 | 29.62 | 18.08 | 1.54% | 72.40 |
010060x099000x | 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 処置等1_なし 処置等2_なし 定義副傷病_なし |
30 | 46.13 | 15.80 | 13.33% | 79.53 |
010040x099x00x | 非外傷性頭蓋内血腫 (非外傷性硬膜下血腫以外) (JCS10未満) 手術なし 処置等1_なし 処置等2_なし 定義副傷病_なし |
15 | 95.53 | 19.32 | 6.67% | 71.13 |
解説
同じ脳梗塞疾患でも治療内容の違いで患者数、平均在院日数、平均年齢が異なることがわかります。平均在院日数に関しては、全国平均より長く入院していることがわかります。当院は回復期病棟を持っているためリハビリを行ってから退院する患者さんが多くを占めています。そのため、平均在院日数が長くなる傾向にあります。
泌尿器科(310)
DPC コード |
DPC 名称 |
患者数 | 平均 在院 日数 (自院) |
平均 在院 日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
110070xx0200xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置等1_なし 処置等2_なし |
37 | 8.65 | 7.59 | 0.00% | 76.59 |
11012xxx040x0x | 上部尿路疾患 体外衝撃波 腎・尿管結石破砕術 (一連につき) 処置等1_なし 定義副傷病_なし |
25 | 2.00 | 2.89 | 0.00% | 65.36 |
110310xx99xxxx | 腎臓または 尿路の感染症 手術なし |
18 | 20.39 | 12.60 | 5.56% | 73.67 |
解説
膀胱腫瘍に対する治療を多く行っている結果となりました。また、尿路結石の破砕術も多く行っています。
眼科(230)
DPC コード |
DPC 名称 |
患者数 | 平均 在院 日数 (自院) |
平均 在院 日数 (全国) |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
020250xx97xxxx | 結膜の障害 手術あり |
11 | 2.64 | 3.20 | 0.00% | 70.45 |
020230xx97x0xx | 眼瞼下垂 手術あり 処置等2_なし |
– | – | 3.54 | – | – |
020130xxxxxxxx | 原田病 | – | – | 16.78 | – | – |
解説
翼状片(結膜の障害 手術あり)の手術を主に施行しております。平均在院日数に関しては、全国平均より入院期間が短くなっています。参考として、DPCを考慮しないデータで最も取り扱っている疾患は白内障の40件でした。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期 分類 基準 |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage Ⅰ |
Stage Ⅱ |
Stage Ⅲ |
Stage Ⅳ |
不明 | ||||
胃癌 | 26 | – | 16 | 49 | – | 12 | 1 | 7 |
大腸癌 | – | 17 | 27 | 30 | – | 11 | 1 | 7 |
乳癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 7 |
肺癌 | – | – | – | – | 13 | 10 | 1 | 7 |
肝癌 | – | – | – | – | – | 28 | 1 | 7 |
※ 1:UICC TNM分類、2:癌取扱い規約
解説
UICC病期分類とは、国際対がん連合(UICC)が定めたT:原発腫瘍の拡がり、N:所属リンパ節転移の有無と拡がり、M:遠隔転移の有無の3つ分類(TNM分類)で評価し、各癌の進行度と拡がりの程度をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)までの4病期(Stage分類)に分類するものです。
当院では、大腸癌や胃癌を多く診療していることがわかります。なお、検査入院で検査結果が出てないため確定診断に至らなかった症例に関しては、不明で分類されています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院 日数 |
平均 年齢 |
|
---|---|---|---|
重症度 0 |
– | – | – |
重症度 1 |
52 | 16.15 | 78.81 |
重症度 2 |
27 | 18.19 | 81.56 |
重症度 3 |
20 | 17.65 | 83.30 |
重症度 4 |
– | – | – |
重症度 5 |
– | – | – |
不明 | – | – | – |
定義
市中肺炎の定義として、入院契機病名と最も医療資源を投入した傷病名が、肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(DPC:040080相当)、さらにその中でもICD10コードがJ13~J18に相当する症例を抽出しています。成人(20歳以上)の市中肺炎の症例のみで、重症度、平均在院日数、平均年齢を集計しています。インフルエンザ等、ウイルス性肺炎(DPC:040070相当)、誤嚥性肺炎(DPC:040081)、一般病棟からの転入や他院からの転院症例については対象外としています。重症度別にみると、重症度0が軽症で外来治療が中心とされ、重症度1.2が中等症に分類され外来又は入院治療を、重症度3が重症で入院治療、重症度4.5が超重症でICU治療と日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインに定義されています。
解説
当院では、中等症とされる重症度1,2の患者数が最も多いことがわかります。また、重症度が上がると平均年齢も高くなることがわかります。重症とされる重症度3の年齢構成をみると60歳以上の高齢者となっています。
脳梗塞のICD10別患者数等
ICD10 | 傷病名 | 発症日 から |
患者数 | 平均 在院 日数 |
平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|---|---|
G45$ | 一過性脳虚血発作 及び関連症候群 |
3日以内 | – | – | – | – |
その他 | – | – | – | – | ||
G46$ | 脳血管疾患における 脳の血管(性)症候群 |
3日以内 | – | – | – | – |
その他 | – | – | – | – | ||
I63$ | 脳梗塞 | 3日以内 | 119 | 42.73 | 76.13 | 6.67% |
その他 | 16 | 61.25 | 76.94 | 1.48% | ||
I65$ | 脳実質外動脈の 閉塞及び狭窄、 脳梗塞に 至らなかったもの |
3日以内 | – | – | – | – |
その他 | – | – | – | – | ||
I66$ | 脳動脈の 閉塞及び狭窄、 脳梗塞に 至らなかったもの |
3日以内 | – | – | – | – |
その他 | – | – | – | – | ||
I675 | もやもや病 <ウィリス動脈輪閉塞症> |
3日以内 | – | – | – | – |
その他 | – | – | – | – | ||
I679 | 脳血管疾患、 詳細不明 |
3日以内 | – | – | – | – |
その他 | – | – | – | – |
解説
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)の脳神経外科の結果からみても脳梗塞に該当する疾患の診療が大多数を占めていることがわかります。患者数も発症日から3日以内には入院されていることがわかります。その他として、他院からの転院等が該当します。
診療科別主要手術別患者数(診療科別患者数上位3位まで)
循環器内科(070)
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前 日数 |
平均 術後 日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | 経皮的冠動脈 ステント留置術 その他のもの |
170 | 2.62 | 5.11 | 0.59% | 72.92 |
K5463 | 経皮的冠動脈 形成術 その他のもの |
36 | 1.50 | 3.97 | 0.00% | 69.81 |
K616 | 四肢の 血管拡張術・ 血栓除去術 |
26 | 3.46 | 4.65 | 0.00% | 76.85 |
解説
狭心症や慢性虚血性心疾患に対する経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術といった心臓カテーテル治療の症例数が多くなっています。
消化器病センター(060)
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前 日数 |
平均 術後 日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K7211 | 内視鏡的 結腸ポリープ・ 粘膜切除術 直径2cm未満 |
136 | 0.51 | 1.13 | 0.00% | 68.90 |
K721-21 | 内視鏡的 大腸ポリープ切除術 直径2cm未満 |
52 | 0.77 | 1.10 | 0.00% | 69.33 |
K634 | 腹腔鏡下 鼠径ヘルニア手術 (両側) |
42 | 2.31 | 4.43 | 2.38% | 69.29 |
解説
消化器病センターに関しては、外科・内科併せた結果となっています。内視鏡症例としては、大腸・結腸ポリープ切除術が約6割を占めています。外科症例としては、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術が最も多くなっており、次いで腹腔鏡下胆嚢摘出術とカメラを使用した手術を多く行っています。
整形外科(120)
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前 日数 |
平均 術後 日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 |
89 | 1.21 | 35.82 | 25.84% | 81.20 |
K0821 | 人工関節置換術 肩、股、膝 |
70 | 2.07 | 37.27 | 0.00% | 74.46 |
K0462 | 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 |
59 | 2.75 | 18.27 | 0.00% | 61.53 |
解説
大腿骨骨折の手術が約9割を占めています。
脳神経外科(150)
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前 日数 |
平均 術後 日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫 穿孔洗浄術 |
12 | 2.08 | 24.25 | 8.33% | 83.75 |
K1771 | 脳動脈瘤頸部 クリッピング 1箇所 |
– | – | – | – | – |
K6092 | 動脈血栓 内膜摘出術 内頸動脈 |
– | – | – | – | – |
解説
慢性硬膜下血腫に対する手術を積極的に行っています。
泌尿器科(310)
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前 日数 |
平均 術後 日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 (電解質溶液利用のもの) |
37 | 2.22 | 5.54 | 0.00% | 76.92 |
K768 | 体外衝撃波 腎・尿管結石 破砕術 |
25 | 0.00 | 1.00 | 0.00% | 65.36 |
K783-2 | 経尿道的 尿管ステント留置術 |
16 | 1.38 | 14.56 | 6.25% | 67.44 |
解説
「診断群分類別患者数等の疾患順位」内の泌尿器科と同様な結果となっていることがわかります。
眼科(230)
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前 日数 |
平均 術後 日数 |
転院率 | 平均 年齢 |
---|---|---|---|---|---|---|
K2821ロ | 水晶体再建術 眼内レンズを 挿入する場合 (その他のもの) |
34 | 0.38 | 2.03 | 0.00% | 73.41 |
K224 | 翼状片手術 (弁の移植を要するもの) |
11 | 0.64 | 1.00 | 0.00% | 70.45 |
K2822 | 水晶体再建術 眼内レンズを 挿入しない場合 |
– | – | – | – | – |
解説
平均術前日数、平均術後日数をみると短期入院で手術を行っていることがわかります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院 契機 |
症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内 凝固症候群 |
同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180035 | その他の 真菌感染症 |
同一 | – | – |
異なる | – | – | ||
180040 | 手術・処置等の 合併症 |
同一 | 12 | 0.30% |
異なる | – | – |
解説
DPCコード:14桁あるうちの最初の6桁で集計しています。DPCコード6桁は、傷病名を示しております。7~14桁目にて患者情報や治療方法を分類しております。
入院契機:DPCで請求するDPC病名とは別に、今回の入院において入院の契機となった傷病名をそれぞれ入力しています。DPC病名と入院契機病名が「同一」の場合は、入院した理由(契機)と治療が同じであったことを表します。一方、「異なる」とは、ある病気で入院したが、もともと持ってた疾患や入院中に発症した違う病気(この場合は、手術・処置等の合併症)による治療が主だったものを表します。
発生率:症例数/全退院患者数で計算しています。
「手術・処置等の合併症」とは、手術や処置などを行うことによって一定の割合で発生してしまう病態のことであり、当院では術後出血や創部感染などが該当します。合併症は、手術や処置などに伴って起こる可能性があるものであり、医療ミスや医療事故とは異なります。
手術・処置等の合併症については、DPC病名と入院契機病名が「同一」である症例が最も多い症例でした。内訳をみると、創部感染が11件、次いで術後出血や人工関節のゆるみ等です。手術・処置等の合併症を起こさないように細心の注意を払って施行しています。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さんに説明し、同意を得たうえで手術や処置を施行するよう努めていきます。
更新履歴
- 2016.09.30
- 平成27年度病院指標を公開しました。